自由な立場で意見表明を
先見創意の会

新年のご挨拶 2024年

斎藤達也 先見創意の会 代表理事

「先見創意の会」会員の皆様またホームページにアクセスされている皆様、明けましておめでとうございます。

昨年も暗い話題の多い激動の1年でした。
ウクライナ紛争は未だに続いています。ロシアの優勢を伝えるニュースがある一方で、西側の支援疲れの声もあり、予断を許しません。
さらに10月7日にはハマスがイスラエルに奇襲攻撃をかけ、その後のイスラエルの報復によるガザの人々の凄惨な状況は、毎日報道されています。神と歴史が絡んだ、宗教と感情のぶつかり合いの解決の困難さを、改めて思わずにはいられません。良きサマリア人の寓話はどこに行ったのでしょうか。

気候変動も激しさを増し、洪水・干ばつ・山火事等が世界中で続発し、グテイレス国連事務総長は「温暖化ではなく沸騰状態に突入した」と語っています。 

日本では所得格差が益々拡大し子ども食堂の数は全国の中学校の数に匹敵する程増加しているそうです。その一方、東京では数億円もするマンションが林立し、しかも次々と売れてゆく状況が続いています。中間層の喪失は、社会の不安定化を想像させます。

政治の世界もパーティ券の収入の不実記載で、永田町や霞が関への信頼は地に落ちました。年越えで混乱は継続しそうです。

年末には、大谷選手のドジャーズ入団、その契約額に驚かされましたが数少ない明るい話題となったようです。

9月にラグビーワールドカップ観戦の為フランスを訪れ、同時にフランスの医療事情の視察も行ってきました。贔屓だと言われるかもしれませんが、新ためて日本の医療の素晴らしさを実感しました。しかしIT化の遅れには愕然とするものがありました。

医療界では5月に新型コロナウィルスの対応が緩和されましたたが、その後のインバウンドの増加も一因となり、インフルエンザの季節外れの大流行を引き起こしました。僅かな希望は、待ち望んでいた国産の新型コロナウィルスワクチン接種が年末から開始されたことです。 周回遅れのワクチン技術の回復につながることを願っています。

今年はどんな事が起こるのか想像もつきませんが、一医療人、社会の一員としての役割を粛々と行って行きたいと思っています。 

先見創意の会のコラムには、毎月約6,000のアクセスがあります。コラムニストの皆さんのご協力で、視点や視野も多様です。
是非皆さんにも先見創意の会のコラムを御覧頂き、不透明な時代の同行者としてお役に立てていただければ幸いと思っています。

一般社団法人先見創意の会代表理事
斎藤 達也
2024.01.01