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海外トピックス
英科学専門誌「Nature」および全米科学振興協会(AAAS)のオンラインニュースサービスなどから抜粋した記事、プレスリリースの要約記事を掲載しています。
掲載日: 2006.03.17
腫瘍細胞を攻撃する化学物質発見−米イリノイ大学
 米イリノイ大学の研究チームは、「ARC」と呼ばれる人工化合物に、健康な細胞に影響を与えることなく、腫瘍細胞を死滅させる効果があることがわかったとする研究報告書を発表した。

 実験で、肺がん細胞に2000種類の化合物を投与して効果を調べたところ、ARCを投与されたがん細胞の5〜7割が投与から24時間以内に死滅したという。一方で、健常な肺細胞は、通常より2〜4倍濃度の高いARCを投与されても、細胞分裂が阻害されたほかは、傷ついたり、死滅することはなかった。

 研究チームは、このほかに乳がん、大腸がん、胃がん、肝臓がんのがん細胞でも実験。その結果、ARCは、同じようにがん細胞の死滅させる効果をみせたという。また、ARCに、がん細胞の血管新生を抑制する効果もみられた。

 ARCが、どのようにして、がん細胞を死滅させるのかというメカニズムは明らかではないが、同大のガーテル助教授は「ひとつには、がん細胞は、何らかの防御効果がある分子に依存しており、ARCには、この分子を減少させる働きがあるのではないか」との見方を示した。

 ガーテル助教授は、ARCが有効ながん治療薬になり得るとみて、今後は、動物を用いた実験に入り、臨床試験につなげる考えだ。

 研究報告は、「Cancer Research」(2006年3月15日号)に掲載された。
First released 15 March 2006 @
米国で美容外科手術の件数が増加
 米形成外科学会(ASPS)によれば、2005年に米国で実施された美容外科診療の件数は前年比11%増の1020万件に上ったという。件数増の背景には、「美しく年老いたい」との考えから、アンチエイジングの方法として美容外科手術を受ける人が増えていることがあるという。

 特に、皺をのばしたいと思う部位に投与するだけで効果のあるボトックスなど、低侵襲タイプの手術を受ける人が増えているとされ、美容外科の手術件数は全体で同4%増加した。手術件数は、「脂肪吸引」、「鼻の整形」、「豊胸」、「瞼」、「腹部」の順で多かった。一方、傷を目立たなくする手術や、体の表面に出来た腫瘍の除去など異常部位の形成外科手術は540万件とほぼ前年並みだった。
First released 15 March 2006 @
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