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(掲載日 2006.11.03)
「安定化二酸化塩素について
 〜殺菌剤として無毒で効果的〜」
投稿者  株式会社サンシール社長 青柳 耕平
 2001年9月、米国で起きた同時多発テロの後、テロ組織から郵便物にて炭疽菌がばら撒かれ、一般市民を恐怖に陥れたことがある。その際に、米国のEPA(環境保護庁)が指定し、殺菌剤として使用されたのが200ppmの二酸化塩素(CIO2)だった。

 二酸化塩素は、微生物に対して塩素やこの系統の次亜塩素酸塩よりも遥かに効果的な“武器”として古くから知られている。CIO2はバクテリアや藻を完全に消滅させ、抗菌株の成育や、死骸のヘドロ堆積もくいとめる。CIO2は強力な酸化剤だが、塩素による反応処理はしないので、フェノールや酸化物汚染に有効である。また最近では日常生活の中で歯磨きチューブや口臭を消す薬品の中に脱臭・除菌剤として使用されており、身近なものでもある。

 安定化二酸化塩素は、米国インターナショナルデオキサイド社(Dupon社の子会社)がCIO2を安定的、無毒、事実上無臭の水性濃縮物として生産したものだ。製品の有効期限は1ヵ年以上、所定希釈度では金属腐食を起こさず、無臭、刺激性がなく、使用濃度以上であっても無害である。使用濃度(4〜5ppmで食品や食品包装の微生物発生を抑え、200〜400ppmで食品工場、レストラン、病院等の衛生管理に使う)では、ANTHIUM DIOXIDE(商品名、アンチウムデオキサイド)は完全に無臭、無毒である。大幅に希釈しても、塩素や次亜塩素酸塩よりも遥かに残留効果が大きいのがメリット。

 オゾン、ホルムアルデヒドは発がん性があり、また殺菌ガスとして広く使用されているEOGガスは毒物・劇物の指定を受けている。浮遊菌による院内感染を無視できない状況にある現在、わが国で安定化二酸化塩素から低濃度から高濃度な二酸化塩素(CIO2)を発生させる技術(オゾンの約500倍の能力あり)も開発された。

 二酸化塩素がオゾン、ホルムアルデヒド、EOGガスに取って替わる日も近いと確信している。
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